光デジタルケーブルでの音の差(なんてあるのか?)
2009-08-13


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最近、CDを96kHzにアップサンプリングする機材を入れてみたりして、ちょっとした冒険をしてます。その調整は進行中なので、結果はまた報告するとして、その途中で、光デジタルケーブルの音の差、というのを体験しました。

 私は技術屋ですから、基本的にはデジタル信号は正しく伝送されていれば、デジタルケーブルで音が違ったらおかしい、と考えています。ただし、今回の経験で、何事にも限度があったという話です。

 DAコンバータの接続をいろいろ変えているとき、光デジタルケーブルが一本必要になり、とりあえず、マークレビンソンNo.36SLに使っている光ケーブルを抜いて、それを使って見ました。これはコアは純石英、線の周辺の保護カバー(シース)も分厚く、コネクター部も金メッキ、端面も研磨された(常識的な範囲での)最高級品で2万円くらいします(写真右端、オーディオテクニカ製)。

 その後、いちいち配線を戻すのが面倒になり、HDDレコーダのおまけについてきた数百円で売っていそうな光ケーブル(写真左端)があったのを思い出してそれで繋いで見ました。
 で、「これで音が同じだったら傑作だよ・・・・」と思いながら聴いてみました。伝送しているのはアップ・サンプリングした96kHzです。

 結果は・・・・・こりゃ駄目です、さすがに。
 「気のせい」の範囲ははるかに超える変化。一言で言えば、格安光ケーブルは「中高域音がうるさく」なります。逆に言うと、デジタル信号を損失しているとそういう音になるという、よい経験にもなりました。

 アマチュアが使う1,2メートルの長さであると、コアが純石英であろうが、ガラスであろうが、プラスチックであろうが、信号損失のほとんどは端面(コネクター)での損失が支配的なはずです。格安品は、目で見てわかるほど端面が荒れていて、端面が研磨された高級品との差は歴然。さすがにこれで96kHzを送ろうというのはまずかった。

 で、新たに購入したのは、写真中央のオーディオテクニカ製。2000円くらいの普及品ですが、端面はきちんとしたラウンド処理。コネクター部も高級です。コアは石英よりは損失が多いとされるプラスチックですが、長さは50cmなので、コア中での光損失なんて関係ありません。プラスチックは曲げの曲率をあまり気にしなくて良いので安心です。

 繋いだ結果は、これならOK.。2万円との差は聞き取れません。技術者としても、とても納得しました。

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